インプラントの材質

歯科インプラントの材質は、7世紀のマヤ文明の遺跡から発掘されたように、太古の昔は貝殻や動物の歯から宝石などを加工していました。近年になり、金、サファイア、鉄、ステンレス、アルミニウムなど多様な材質の金属を加工していましたがどれも良好な結果が得られずに淘汰されていきました。
そうした中、1952年にスウェーデンの医師ペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が、チタンと骨が完全に結合することを発見し、その後13年間にわたって、慎重を期した綿密な基礎実験と動物実験を重ね、チタンがある一定の条件で骨に埋入された場合、チタンに対する骨の拒否反応は全くといってよいほど起こらず、そればかりかチタンの表面を覆う酸素の膜を通して強い結合が生まれ安全性を確信し、現代の主流は純チタンを使っています。
さらに、最近では純チタンの表面に微小な凹凸をつける加工を施した製品が多用されております。
以下に主だった材質と、その特徴を挙げます。

  1. 純チタン~ 船舶や宇宙船のボディにも使われる素材で、骨との結合性が高く現在、インプラント材料の主流になっています。
  2. チタン合金~純チタンと同様に骨との結合性が高い。
  3. チタン・ニッケル合金~純チタンに比べ結合性は劣るが、形状記憶の特性があり自由な形態に復元させることが可能です。
  4. 人工サファイア~科学名は酸化アルミニウム(アルミナAL2O3)であり、一般鉱物名をコランダムと呼びます。

インプラントの形状

ブレードタイプのインプラント

ブレードタイプ

少し前まで多く使われていたタイプです。板状で幅が狭く細いので比較的骨幅の狭い部分に用いることが可能です。現在主流のスクリュータイプに比べインプラント本体の一部に力が集中しやすく、破損や骨吸収が起きやすいという欠点があります。

 
スクリュータイプのインプラント

スクリュータイプ

現在主流のタイプです。インプラントの直径が先端にいくほど細くなり、ネジのようなかたちをしています。ブレードタイプに比べ埋め込む穴が小さくてすみ、噛む力も効率よく骨に伝えることができます。

 
シリンダータイプのインプラント

シリンダータイプ

円筒形で上部と下部が同じかたちをしています。現在のインプラントの形状は、スクリュータイプとシリンダータイプが主流です。

 
バスケットタイプのインプラント

バスケットタイプ

外見はスクリュータイプに似ていますが、中は中空で側面にも複数の穴があります。中が中空のためインプラントの周囲や中までも骨が取り囲むので、骨との接触面積が広く、噛む力を効率的に伝えることができます。